アコースティックギターの種類とそれぞれの違い
ギターといえばロック!激しい歪みと派手なパフォーマンスがカッコいい!そんなイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。今回紹介するのはアコースティックギター、通称「アコギ」です。アコギは音も見た目も、実はとてもカッコいいギターなのです。ぜひ参考にしてください。
フォークギターの特徴
フォークギターとはスチール弦を張った木製ボディのギターのことで、比較的小さいボディのギターです。ハッキリとした明確な定義はありませんがアコースティックギターとの分類は極めて曖昧です。アコースティックギターという種類の中にフォークギターがある、というイメージの方が正しいかもしれませんね。
またアコースティック=「電子機器を使わない」という設備的な意味ですが、フォーク=「1960〜1970年代に日本で流行したフォークソング」のジャンルを指します。現在ではフォークギターは、あえて懐古的な雰囲気を出すために使われています。ギターといえば多くの人がエレキギターを想像します。
1930年頃、世界で初めてアコースティックギターに、電子機器が取り付けられて音を出す「リゾネーターギター」が現れるまでギターの主流はアコースティックギターの型でした。ボディそのものに音を反響させる造りは、バイオリンやセロなど「木製の空洞があるボディ」と起源は同じではないかといわれています。
アコースティックギターは発祥から、現代でもほぼ形を変えない希少な楽器でもあります。サウンドの特徴としてアコースティックギター、フォークギターは木の品質で大きく音質が変わります。人々の原風景ともいえる美しいサウンドはどのような音楽でも聴く人の気持ちに寄り添い、ふと懐かしい気持ちにさせてくれます。
よいギター=価格が高いギター、というわけではないですが、現代ではさまざまな音楽にアコースティックサウンドは求められています。アコースティックサウンドに需要がある限り、アコースティックギターが世界中で奏でられることはなくならないでしょう。
クラシック・ギターの特徴
クラシック・ギターはナイロン製の弦を張っているギターです。温かみがあり、やわらかい音質が特徴的です。昔は子羊の腸を乾燥させて糸状に加工し、弦として張っていたため「ガットギター」とも呼ばれています。また「スパニッシュギター」という別名も持っていて、フラメンコの激しい演奏に合わせてボディトップを保護する加工したものを指します。クラシック・ギターはボディの反響や倍音を楽しむギターです。
またクラシック・ギターはピッキングプレイや、弦を持ち上げて音階を変えるチョーキングプレイには不向きです。そもそもクラシック・ギターはネックが太いのでエレキギターやアコースティックギターのようにネックを握りこんで、プレーヤーによっては6弦を親指で押さえるような弾き方は向いていません。結果としてコードワークやチョーキングのようなプレイには不向きということですね。
クラシック・ギターのサウンドは、ナイロン弦特有の丸みがある優しい音が特徴的です。1人で演奏する独奏に以外にもカルテットなどの重奏にも向いています。ポピュラー音楽からボサノバのようなクラシック・ギターでは出せない雰囲気も大きな魅力です。
エレクトリック・アコースティック・ギターの特徴
アコースティックギターやクラシック・ギターはボディを使って音を鳴らし演奏します。しかし激しいバンドサウンドの中で演奏する、もしくはもっと大きな音での演奏が必要な時はどうすればいいのか迷ってしまう。そんな人もいるのではないでしょうか?実は両方の特徴を取り入れたギターがあります。
それがエレクトリック・アコースティック・ギター、通称「エレアコ」です。アコースティックギターにピックアップが内蔵され、エレキギターと同じようにアンプに繋ぐことができるのでライブやバンド演奏にも使えます。
まさにイイトコ取りのギター、それが「エレアコ」です。アコースティックギターよりもボディが薄く、小ぶりのタイプも多いので演奏性はエレキギターに近いです。当然ですがケーブルにつながなければアコースティックギターとして活躍できます。
注意点があるとすればステージやライブの予定がない人には価格やメンテナンスの面で負担が多くなる可能性があります。やはり性能が高いギターはチェック項目が増えますし、日々のメンテナンスにも意識をしなければよいサウンドは維持できませんね。
今回はアコースティックギターと、その種類について解説しました。アコースティックギターはエレキギターの出現までギターアイコンそのものでした。歴史も深く、世界中に多くのファンがいます。ギター選びはみなさんの好き嫌いが最重要ですが、歌を歌いながら弾くギターやバンドの中で活躍するギターなど「どんなギタープレイをするか」で選ぶのも大事です。ぜひアコースティックギターだから、などの先入観ではなく、どんなサウンドが、自分のどんなプレイに適しているかの参考にしてみてください。