フェンダーのギターはいくらで売れる?年代別の査定の違いとは
長い歴史や数々の人気モデル、伝説的ミュージシャンによる使用など「フェンダー」の人気の高さには、いくつもの理由があります。そしてそれらすべてが査定ポイント、何年ごろにどこで製造されたどんなモデルかで、買取価格は大きく変わるのです。ここではフェンダーの歴史や人気モデル、原産国などについて見ていきましょう。
世界的に人気の高いフェンダーとは
ラジオなどの修理をおこなっていた、レオ・フェンダーが1946年に創業した楽器製造会社。エレキギター以外にベースやアンプ、エフェクターなどを手がけています。
現在のエレキギターの元祖ともいえる「エスクワイア」や、象徴的なモデル「ストラトキャスター」を世に出したことにより「ギブソン」と並ぶ、人気の高いメーカーです。
■著名ミュージシャンが使用
ジミ・ヘンドリックス、ジェフ・ベック、エリック・クラプトン、デイブ・ギルモアなど、幾多の名ギタリストが手にしたフェンダーは、歴史的な名演奏を支えてきました。憧れる方が多くなれば人気は高くなりますから、フェンダーの現在の地位は当然といってよいでしょう。
高価買取が期待できる人気モデル
すべてが人気モデルといっても過言ではないフェンダー。ストラトキャスターやテレキャスターはもちろん、ほかのモデルも高価買取が期待できます。
■ストラトキャスター
1954年に登場した、エレキギターを代表するモデル。類似したボディタイプのギターを、各社が製造していますが、ストラトキャスターを名乗ることができるのはフェンダーだけです。幅広いプレイスタイルに対応できる、高フレットを押さえやすい、トレモロユニットが標準で搭載されているなどの特徴があり、ロックバンドではリードギターがよく使用しています。
■テレキャスター
1949年に作られた「エスクワイア」を原型とするモデル。バリエーションとして、ボディーを空洞化させた「テレキャスター・シンライン」も存在しています。コード弾きに向いているとされており、ロックバンドではギターボーカルやリズムギターがよく使用しています。
■ジャズマスター
その名の通りジャズをプレイするために開発されたモデルですが、パンチのあるサウンドから、ロックミュージシャンから支持を得ました。ガレージロックやシューゲイザーなど、ノイジーな音を出すギタリストが愛用しているイメージです。
■ジャガー
かつて人気はあまりありませんでしたが、1990年代のグランジ・ムーヴメントで火がついたモデルです。先述のジャズマスターと似た形状のボディに、各種スイッチが搭載されており、多様なプレイスタイルに対応できるように設計されています。
■ムスタング
小さめのボディや短かめのネックが特徴の、小柄な方にも扱いやすいモデルです。こちらも人気は今一つのモデルでしたが、グランジムーブメントとともに復活をとげました。
生産国や年代による査定の違い
同じフェンダーのモデルでも、原産国や製造年代によって買取価格に大きな差が出ます。いい切ることは難しいのですが、おおむね以下の傾向があると思いながらお読みください。
■原産国ならアメリカ>メキシコ=ジャパン>スクワイア
細かな違いはありますが、左から順に査定額が安くなっていくと考えてよいでしょう。アメリカ製のものは「カスタムショップ」を最高峰に「スペシャル」「スタンダード」などいくつかのブランドにわかれており、たとえば「ヴィンテージ」なら古きよきスタイルの継承といった格付けがされています。
また、比較的安価なものはメキシコの自社工場で生産されていますが、もちろんフェンダーを名乗るのにふさわしい品質です。「フェンダー・ジャパン」はアメリカの本家からライセンスを受けているギターブランド。アメリカ製のものより安価ながらも、一定以上のクオリティを満たすことで評価を得ています。廉価版のブランドが「スクワイア」、手を出しやすい価格で販売されているだけに、買取価格もそれなりです。
■ヴィテージモデルはとくに高価
1970年代ころまでに作られた、ヴィンテージと呼ばれるものは高価買取が期待できますが、状態によって大きく価格は変わります。避けたいのは、買取価格を上げるためにリペアに出すこと。修理費用が買取価格のアップ分を上回ることは多々あるのです。
ヴィンテージも含めて、買い取り前の手入れはご自身でできる範囲にとどめておきましょう。ヴィンテージ以外のモデルでも、高価買取が期待できるものが多いのがフェンダーですが、査定ポイントが数多く、専門のショップ以外では手にあまるのが実際です。査定に出すなら、このHPに掲載されている、楽器を得意とするショップを頼るようにしましょう。
大切なフェンダーで高価買取を狙うなら、専門ショップを頼るのはもちろん、複数での査定が必須です。理由はショップごとに抱えている顧客が異なり、高く売れる・売れないといった差があるから。とくにヴィンテージと呼ばれる貴重なフェンダーは、その傾向が顕著でしょう。ヴィンテージ以外でも売り方に気を使うほど、高くなるのがギターです。選りすぐりのショップで査定を受けてみましょう。