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ヴィンテージギターってどんなギター?定義は?

公開日:2019/08/15  最終更新日:2019/08/19
    

中古ギターの買取市場において高い人気を誇っているのが、ヴィンテージギターです。ブランドやコンディションによっては数百万円、時には1千万円以上の値がつくこともあります。

自宅の物置に長いあいだ眠ったままのギターでも、鑑定を依頼してみたら思わぬ高値で買取してもらえるのが分かった、などということが起こる可能性もあります。

そもそもヴィンテージギターとは

ヴィンテージとはギターに限らず車や家具、腕時計などさまざまなアイテムに使われる言葉ですが、簡単に言えば「古くて価値のあるもの」を意味します。もともとはワインの製造年を表す時、つまり「何年物のワイン」と言う時に使われていましたが、次第にワイン以外の製品にも使われるようになりました。

ギターに即して言えば、基本的には製作年代の古いものということになります。ギターの世界ではまったく同じモデル、同じ型番の製品が何十年も作られ続けることが珍しくありませんが、同一モデルでも製作年代によってヴィンテージと呼ばれるものとそうでないものに分かれます。

では、作られてから何年以上経ったものをヴィンテージと呼ぶかというと、これについては明確な定義はありません。エレキギターの場合だと、以前はおおむね1950年代から60年代にかけて製作されたものをそう呼んでいましたが、最近では70’sヴィンテージと言って1970年代製の製品にも適用され始めています。アコギの場合はもう少し古くなりますが、だいたいの目安としては作られてから50年程度、あるいはそれ以上経過しているものと考えておけば問題ありません。

ただ、言うまでもありませんがヴィンテージと呼ばれるのはあくまでも「価値のあるもの」です。古くても市場価値がなければそれはただのジャンク品であって、買取価格も高くなることはありません。

時間が経つほどに音質が向上する

ギターは言うまでもなく楽器であり、演奏のために使用されるものです。したがって、骨董品などと違って必ずしも古さそれ自体に価値があるわけではありません。では、なぜヴィンテージギターが買取市場で人気があるかというと、これにはいくつかの理由があります。

まず最初に言えるのは、音質の良さです。アコギにしろエレキにしろ、ボディの材質はパーツ部分を除いて大半が木でできています。木は伐採されたり成形されたりした後でも、成長を続けます。正確には成長というより変化と呼ぶべきかも知れませんが、もともと生き物であった木から完全に水分が抜けるには長い時間がかかりますし、その後も空気中の湿気によって含水率のわずかな変化を繰り返しながら、徐々に安定していきます。

したがって、製作年代が古いものほど音の鳴り方が一定で、クリアな響きがすると言われています。 また、ギターは長年にわたって弾き込まれることで、ボディが共鳴しやすいようになってくるとも言われています。つまり感覚的な言葉で言えば、森林から伐り出されてきた木が楽器になり、弦の響きをずっと受け止め続けることによって徐々に楽器としての性質に「なじんでくる」のです。これは必ずしも科学的に立証された説ではありませんが、多くのギタリストが「ヴィンテージにしか出せない音がある」という趣旨のことを自らの経験として語っています。

今ではほとんど使われていない希少材も

ヴィンテージギターが新しいものに比べて音質が良いと言われる理由には、もう1つ要因があります。それは、現在では希少となった素材が使われているからです。 たとえば1960年代の前半ごろまでは、アコギの高級モデルにはハカランダ(ブラジリアン・ローズウッド)という木がよく使われていました。

ハカランダは明るく伸びやかな高音が特徴で、ギタリストの間でも大変人気がありました。しかし60年代後半からは森林資源の減少によって流通量が減り、ごく一部の超高級品以外には使われないようになってきました。そのため、音にこだわりを持つ人々の間では古いハカランダを使用したギターの需要が高いのです。

また、これはヴィンテージもの全般に言えることですが、製作年代が古いものほど小規模な生産体制で作られたものが多いという特徴があります。今は大規模な工場で機械生産をメインにしている有名メーカーでも、かつては小さな工房で1本1本時間をかけてていねいにギターを作っていました。

当然、製作期間に余裕があれば職人の音に対するこだわりなどが反映されやすく、また音質や弾きやすさなどの調整にも十分に手間をかけられます。そんな「手づくりの良さ」もヴィンテージならではの魅力として広く認識されています。 その他、古いモデルほど愛用者として有名ギタリストの名がたくさん出てくる、という点も人気の理由の1つです。

 

楽器である以上、ヴィンテージギターはあくまでも「良い音を出す」点に価値があるわけですが、コレクターの中にはとにかく古いものを手元に置ければ満足、という人も少数ながら存在します。そのため、壊れてしまっているものでも値がつくことがあるので、買取業者に相談してみるのがおすすめです。