ヴィンテージギターに価値はある?ガラクタ扱いされているってホント?
ギターを弾く方にとってヴィンテージギターは一つの憧れかもしれません。敬愛するアーティストが活躍していた年代に販売されていたということや、経年変化によるサウンドの味などヴィンテージに憧れる理由は色々あると思います。ここではそんなヴィンテージギターの価値についてさまざまな角度からご説明します。
ヴィンテージギターの定義とは
ヴィンテージギターとはいつ頃に作られたギターのことを指すのかご存知でしょうか。なんとなく1950年代、60年代辺りに作られたものという想像ができますが、実はとくに決まりはありません。アコースティックギターとエレキギターでも捉え方が違い、アコースティックギターの場合は1950年代以前、60年代、70年代とそれぞれにファンがいて、大体70年代以前のものがヴィンテージとされています。
一方エレキギターの場合は50~60年代のものを指すことが一般的といわれていますが、70年代のものも70’sヴィンテージと呼ばれて一定のファン層が存在します。数年後には80年代や90年代のギターもヴィンテージと呼ばれるかもしれず、あえて定義をするなら古い年代ならではの特徴があるギターということになるかもしれません。
さらにその特徴に魅力を感じる人にとってはヴィンテージギターで、価値観が違えばガラクタとはいわないまでも、ただの古いギターということになるでしょう。
実はヴィンテージギターは人気が高い?
ヴィンテージギターは有名人にもファンが多く一定の人気がありますが、その魅力はどこにあるのでしょうか。一つには今は製造されていないので手に入りにくいという希少性があるでしょう。思い入れのある往年のギタリストが同じモデルを使用していたりすると尚更欲しくなるものです。
また、楽器なのでやはり音質にも魅力を感じる方が多いのではないでしょうか。経年変化により本体の水分が蒸発しきって木質が変化することで、新品では得難い味わいの音を出せるというわけです。
また、材料そのものにも魅力があります。よいギターを作るのに欠かせないスプルースやマホガニー、メイプル、ローズウッドといった木材は年々採取が難しくなってきていますが、古い年代に作られたギターはこのような今では希少となっている木材を使用しているものが多く、ギターの存在感や音質に現行ものにはない魅力を見出すことができます。
こういった要素がヴィンテージギターの人気の理由ですが、あくまでも感性により個人差があるのも事実です。しかしながら希少性があり年代物にしかない味があるのも事実なので、今後も人気が衰えることはないといえるでしょう。
ヴィンテージギターにはデメリットもある
ヴィンテージギターにはその希少性と年代ものであることによるさまざまなデメリットもあるので確認しておきましょう。
まず気になるのはパーツの劣化や故障です。年代物なのでリスクは大いにありますが、問題は同じパーツが手に入らないことです。代替えのパーツに替えることはできますが、それをどう評価するかは個人の感性によるところでしょう。パーツを交換して実用性の高い状態にしたヴィンテージギターはプレイヤーズコンディションと呼ばれ別の価値を持っているという側面もあります。
ネックの反りも気になるポイントです。ギターにはネックの反りに対応するためにトラスロッドという鉄心が仕込まれていますが、トラスロッドのたわみがなくなり、完全に直線になるような状態では反りの対応に限界がきています。ひどくなると演奏に支障をきたすので注意が必要です。
また、別の問題として非常に高額であることが挙げられます。希少で人気があれば当然ながら価格は高騰するので仕方がないことですが、それも含めて価値を感じるということかもしれません。希少性が高く換金性も高いので、せっかく高額を支払って手に入れたギターが盗難されるというリスクがはらんでいることも注意しておきましょう。
眠っている古いギターもレアなヴィンテージものかも!?
ヴィンテージギターにははっきりした定義がないので、詳しくないと単に古いギターなのか、価値がある年代物なのかが判断できません。この記事を読んでいる方の中には、昔バンドでギターを演奏していたけど今は部屋の奥にひっそりと保管されているなど、古いギターを眠らせている方も多いのではないでしょうか。
そのギターがもしかしたら、価値あるギターという評価を得ている可能性がなくはありません。かなりの年代物で誰が見てもヴィンテージと思えるものではなくても、一般的なギターよりは価値があるというケースもあるかもしれませんので、一度調べてみる価値があるといえるでしょう。
まとめ
ヴィンテージギターは音や材質に味があり、希少性もあって人気が衰えることがありません。デメリットもありますが、そこも含めて魅力と感じることで、好きな人にとっては新品では得難い魅力が詰まっているといえます。弾かずに眠らせているギターをお持ちの方は、試しに査定に出してみることも検討してみてはいかがでしょうか。